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2009年05月02日

特殊寝台(介護用電動ベッド)について

今回は、特殊寝台(介護用電動ベッド)について書きたいと思います。

「特殊寝台」とは、背上げ・膝上げ・高さ調整などを電動でおこなうベッドのことです。
電動ベッド、電動ギャッチベッドと言われる場合もあります。ここでは、特殊寝台(文章中でベッドとい書いてある場合は、特殊寝台のことを指します)で統一します。
特殊寝台を導入する理由は、要介護者等の自立を支援するとともに、介護者が身体を痛める危険性を避けるためにも用いられます。
特殊寝台(介護用電動ベッド)について
上のイラストは、一般的な特殊寝台の各部の名称です。ご参照ください。
また、特殊寝台には、電動モーターの数により
1モーターは、高さ調節のみ
2モーターは、高さ調節+背上げ(背上げ+脚上げ連動)
3モーターは、 高さ調節+背上げ+脚上げ
という、モーターの数による機能の違いがあります。

特殊寝台のレンタルに関しては、介護度によってレンタルできるかの差もあります。
通常は、要支援の方、要介護1の方は、一定の例外となる方を除き、原則として特殊寝台のレンタルはできません。
その根拠としては、特殊寝台及び特殊寝台付属品のレンタルのできる基準が
①日常的に起き上がりが困難な者
②日常的に寝返りが困難な者
との基準になっていますので、それを考慮すると要介護度2以上からが目安となります。(但し、要介護度2の方でも、場合によっては、レンタルできない場合があります。担当のケアマネージャーさんに確認を取ってください。また、要介護度が3の方だと、3モーターの特殊寝台をレンタルすることは、難しいかと思います。)

特殊寝台に求められる機能としては、
1.寝具として寝心地が良い
2.起き上がりや立ち上がり、車いすへの移乗など離床動作がしやすい
3.寝具から離れることがてきない人にとって、生活動作や介助動作がしやい
などが挙げられます。

寝具としてなぜ、特殊寝台を選ぶのか、特殊寝台を使用するとどのような生活になるのかをイメージして、いかに寝具から離れて生活するか検討しながら導入を考えることが大事です。

選び方としては、
1.特殊寝台を導入することが生活動作全般に大きな影響を与えること、 特殊寝台を使うことによる危険や特殊寝台の占める面積なども考慮し、慎重に選択する。
2.特殊寝台選択のポイントとして、寝心地、離床(移乗)動作、生活(介護)動作のどの要素を重視するのか、目的を明確にする。
3.寝心地は、主としてマットレスの選択に影響する。固さの好み、寝返り動作などから選択する。
4.離床動作に関係するのは次の要素である。
 1)寝返り補助にサイドレールを用いる場台は、その固定性。
 2)起き上がり補助には、サイドレールや背上げ機構。
 3)端座位を取るためには、背上げ・膝上げ連動機構は不向きである。
 4)立ち上がり補助に介助バーが必要なときは、特殊寝台に適合するメーカーのオプション品の有無。
5.体格、寝返り・起き上がりなどの動作に合った特殊寝台の幅、長さなど。
6.特殊寝台とともに使用する、テーブル、リフト、ポータブルトイレなどと動作が干渉しないかを確認する。主として、特殊寝台の下スペース、介助バーの位置や高さ、マットレスの柔らかさなど。

使い方で注意すべき点は、
1.特殊寝台の配置場所
特殊寝台は一度設置すると部屋の中での移動が困難になります。左右どちらから乗り降りするか、ベッド上の介護に必要なスペースを考えて設置することが重要です。おおむねベッド側方から壁までは30~45cm程度、ヘッドボードもしくはフットボードから壁までは15cm前後、ベッドからいす移乗に関しては1m以上必要です。
2.寝返り
 1)自力での寝返り動作は、体を横にずらして、寝返る方向のスペースを確保することが必要です。サイドレールや移動用バーにつかまっておこなう場合、寝返る側の肩を軸として体を回転させるか、反対側の手でサイドレールなどをつかむようにして行うと良いです。
 2)介助での寝返り動作は、肩と腰に介助者の手を当て、できるだけ同時に介助者側へ回転させるようにして寝返るようにします。
3.起き上がり
最初に両足を寝返る側の端に降ろして足の重さを利用して起き上がるか、片肘をついてから両足を降ろすと、大腿部の筋肉の緊張がゆるみ、さらに足の重さを利用して端座位をとりやすくなります。
4.背上げ
膝上げ機構を使い少し膝を上げ、その次に背上げ機構を使用するというように、交互にこれを繰り返して、少しずつ背上げ姿勢をとっていきます。最終角度まで背上げを行った後で膝上げ角度を少し下げ、さらに介助で背中をベツドから起こし、背と腹部の圧迫を除去すると座位姿勢が楽になります。
5.端座位
端座位を安定させるために必要な条件として、(1)座面の高さ、(2)マットレスの硬さ、(3)支持物の有無、が挙げられます。
座面の高さは大腿部が均等にマットレスに接し、膝は90度より少し曲がり、足底部が床につく高さが適当になります。マットレスは柔らかぎても硬すぎても不安定となります。
6.立ち上がり
立ち上がる時には、足を後ろに引き、体幹を前傾する姿勢をとることによって、体重が足部に移動し、立ち上がる準備状態ができます。
座位の重心位置を立位の重心位置に近づけ、下肢の筋カ低下を補うために、座面を高めに設定すると立ち上がりやすくなります。
7.移乗
移乗動作には、立位移乗、座位移乗、リフト移乗が考えられます。
 1)立位移乗.
介助による立位移乗の場合、ベッド座面をやや高めに設定し、移動用バーなどを使用して座位姿勢を安定させます。介助者は、前方もしくは側方に位置し、重心移動しやずくなるように移動用バーや移乗対象物など支持物を目安につかまらせ、足部に十分体重がかかったのを確認してから介助し立ち上がらせます。
 2)座位移乗
座位移乗には、二つの方法があります。一つはベッドの座面と移乗対象物の座面高をそろえて浅く座り、移動バーなどをつかんで臀部が浮く程度まで立ち上がり、座り直していくことで方向転換し乗り移る方法です。二つ目は、スライディングボードを臀部と移乗対象物の問に敷き、移乗先に足を向け、ボードの上を滑らせる方法である。この場合は、移乗対象物側の座面高が低くなるようにベッドの高さを調節します。介助による座位移乗も、この二つの方法を介助する形で行ないます。
立位・座位を問わず、移乗を安定させるベッドの要素は、高さ調整および背上げ機能、マツトレスの適度な硬さ、支持物としての移動バーが取り付けられることが挙げられます。
 3)リフト移乗
リフト移乗については、省略します。



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